四方ガラスの修復
おじさんのhisaragiです。
今回は木工ど素人の私が、祖父が使っていた四方ガラスを修復したのでご紹介します。
四方ガラスはその名の通り、四方がガラスで覆われ、本来なら天板もガラスで出来ている
キャビネットで、医者だった祖父の医院で使われていました。どの角度からでも中に入っている物が
分かるようになっています。最近はあまり見ませんが、子供の頃近所にあった古い医院で見た気がします。
最低でも72年経ちます・・・
修復作業中に気づいたのですが、二つある引き出しの一つに切手の様な検査証がありました。
全日本洋家具商工連盟と商工省の印字がされていました。洋家具商工連盟は調べましたが分からず、
商工省を調べると1925年に農商務省を分割して設立され1949年の廃止されました。現在の経済産業省に
当たります。製造年までは分かりませんでしたが、72年から96年前に製造されたものだと思います。
日に当たりすぎ塗装がボロボロになっていました・・・
先ず最初に。
ある意味いい具合に塗装が剥がれていましたが、それでもスクレーパーやヤスリで
塗装を落とす作業をしました。
当時は足に取り付けるゴム等も無かったのか分かりませんが、違う種類らしい
木材を足先に釘で取り付けていました。
しかし、その釘が錆びて木材を腐食させていました。
黒くなっているのは腐食が進んでいるようです。
これはカットして足をつなぐしかないです。
もともと20~30㎝くらい高くする予定だったので想定内です。
修復作業とか始めるとついつい写真を撮り忘れてしまします。
今回も所々撮り忘れています・・・(-_-;)
足は全ての腐食した分を切り取り新しく挿げ替えました。
とは言っても木工素人なので良い方法だったのかは分かりませんが、
強度を優先して作業しました。
上記画像の様にホゾが嵌るようにそれぞれの足先になる木材を
加工して、できるだけ真っすぐになるように加工しました・
ホゾ組なんて中学生以来の作業です(笑)
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でもこれにプラスしてダボ(で合ってるか分かりませんが)も
併せて組付けました。
やればできますね(笑)
こんな感じでほとんどネットの先人達の知恵と感覚で何となく
作業していきます。
腐って使えない部分は新しくしていくのですが、なんせ素人で
工具もほとんどないので、木材の太さは出来るだけ同じサイズの
物を購入し、大きければひたすらヤスリで削ってサイズを合わせしたり、
手に入る材料を基準にして変更したりしました。
↑元々あった木材に新規に作成した材料のホゾ穴に嵌めていきます。
本体の修復が完了したので塗装を行いました。
多分、祖父も一度塗りなおしていると思います。
同じ色の白にしました。昔の病院っぽいでしょ!(笑)
アサヒペン ペンキ 水性スーパーコート 水性多用途 ツヤ消し白 0.7L
そんなこんなで木工部分は作業も終わり、今回は四方をガラスに
するのではなく、ガラスを安価なPET樹脂製に交換しました。
ガラス自体も古いし、使う上で割ることのないように全て取り外し保管してあります。
100年近く前のガラスです( *´艸`)
PET樹脂はモノタロウで購入しましたが、ご存じのように商品によっては
ミリ単位でカットして購入し出来るので作業工程が大幅に減り
非常に助かりました。
天板の四隅の真鍮パーツも磨いてきれいにしました。
引き出しの取っ手も当時の物を磨いて使用します。
開き戸の蝶番は錆と前回の塗装で固着と腐食があったので
新規に取り付けてあります。
これで完成です。
作業開始から2~3か月程度掛かったかもしれません。
結構地味な作業が多かったです。
ただ、木工も楽しいです!今回木の可能性を体で感じました!
現在はTV台とノートパソコンの収納やなんだか良く分らない
使い方をしていますね!(^^)!